ゴルフジャーナリストが見た、プロゴルファーの知られざる素顔

生涯4度目の腰の手術から戦線復帰したタイガー・ウッズが昨年9月に復活優勝を遂げ、通算80勝目をマークして大いに盛り上がっているアメリカ・プロゴルフ界。2019年はウッズのさらなる優勝、そしてメジャー15勝目に期待が集まっている。

そんなウッズはもちろんのこと、華々しい舞台で戦う欧米ツアー選手たちの大半が、実は社会貢献活動に非常に熱心に取り組んでいることをご存じだろうか。

世界のトッププレーヤーたちは、なぜ社会貢献活動に力を入れるのか。「朝日新聞」「新潮社フォーサイト」「ALBA」「Number」など数々のメディアに連載を持つゴルフジャーナリストの舩越園子氏が、在米26年の見聞に基づき、その理由を解き明かしていく。

講師 舩越 園子

ゴルフジャーナリスト

東京都出身。早稲田大学政経学部卒業。
百貨店、広告代理店勤務を経て1989年にフリーライターとして独立。93年渡米。

在米ゴルフジャーナリストとして新聞、雑誌、ウエブサイト等への執筆に加え、講演やテレビ、ラジオにも活動の範囲を広げている。

『王者たちの素顔』(実業之日本社)、『ゴルフの森』(楓書店)、『松山英樹の朴訥力』(東邦出版)など著書訳書多数。

アトランタ、フロリダ、NY、ロサンゼルスを経て、現在は日本が拠点。

【第57回】救った子供が未来を救う、だからこそ救いたい

2022年03月15日 公開

29歳のアメリカ人、ダニエル・カンといえば、米LPGAのスター選手の1人だ。今年1月の米女子ツアー開幕戦、トーナメント・オブ・チャンピオンズで最終日に4つスコアを伸ばして逆転優勝を飾り、2年ぶり、通算6勝目を挙げたばかり。現在、世界ランキングは6位に付けている。

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【第55回】バレステロスからラームへ、スペインのヒーロー誕生物語

2022年01月15日 公開

2022年の年明けを世界ランキング1位で迎えたのは、スペイン出身のジョン・ラームだった。2021年終盤には、王座が何度か脅かされそうにもなったのだが、結局、ラームは1位を守り通し、4月に誕生した長男ケパくん、愛妻ケリーとともに幸せいっぱいでニューイヤーを迎えた。

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【第54回】マリア・ファッシは幸せを運ぶアンバサダー

2021年12月15日 公開

メキシコ出身の女子プロゴルファー、マリア・ファッシと言われて、すぐさま名前と顔が一致する方は、かなりのゴルフ通だけかもしれない。しかし、霞ヶ関カンツリー俱楽部で開催された東京五輪女子ゴルフの初日と2日目に、日本の稲見萌寧と同組で回り、ミニスカート姿でかっ飛ばしていたロングヒッターと言われたら、「ああ、あのスラリとして陽気そうな選手のこと?」と思い出すゴルフファンは多いのではないだろうか。

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【第52回】クールなP・カントレーの温かい社会貢献

2021年10月15日 公開

パトリック・カントレーという選手をご存じだろうか。コロナ禍で2つのシーズンが統合された2020-2021年シーズンの終盤から、突然、スポットライトを浴び始めた29歳のアメリカ人選手だ。以前は、あまり目立たない存在だったが、昨季は2020年10月のZOZOチャンピオンシップを制すると、2021年6月のメモリアル・トーナメントでも優勝。

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【第49回】無名の48歳の「好きな言葉」「嫌いな言葉」

2021年07月15日 公開

今年の全米オープンはスペイン出身の26歳、ジョン・ラームが大混戦を制してメジャー初優勝を挙げ、大いに盛り上がった。難コースのトーリー・パインズでは初日からスター選手たちによる熱戦が繰り広げられ、文字通り、最後の最後まで誰が勝つかわからない接戦だったが、2日目が終わったとき、リーダーボードの最上段にあったのは見慣れない名前だった。

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【第47回】絵を描き続ける「みんなのヒーロー」

2021年05月15日 公開

米PGAツアーで戦う選手たちの中で、大学でアートを専攻してプロになったのは、私が知る限りでは、ルーク・ドナルド、ただ一人だ。英国出身のドナルドは、イリノイ州シカゴにあるノース・ウエスタン大学へ留学し、大好きなアートを学びながら、ゴルフ部で腕を磨いた。

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【第45回】夢を追いかけられる社会にしたい

2021年03月15日 公開

スティーブ・ストリッカーという米国人選手がいる。すでに53歳でシニア入りしているが、米ツアー通算12勝を誇り、メジャー4大会では何度も優勝争いに絡んだ。2010年には世界ランキング2位まで上昇し、世界一の王座ににじり寄ったが、そのとき世界ナンバー1だったタイガー・ウッズとはことさらに仲良しだった。

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【第44回】負けても笑顔を輝かせた意味

2021年02月15日 公開

1年前。2020年の年明けにハワイで開催された米ツアーの新年初戦、セントリー・トーナメント・オブ・チャンピオンズでヤングプレーヤーたちが優勝争いを演じていた。 コリン・モリカワ、マシュー・ウルフといった期待の若者たちとともに、一番明るい笑顔を輝かせていたのは、ホアキン・ニーマンだった。

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【第43回】優しく強くなったR・マキロイの社会貢献

2021年01月15日 公開

ローリー・マキロイと言えば、ゴルフファンの誰もが知る世界のトッププレーヤーだ。北アイルランド出身で現在31歳。すでにメジャー4勝を含む米ツアー通算18勝、欧州や世界でも8勝を挙げ、米ツアー年間王者や世界ランキング1位にも輝くなど目覚ましい実績を築き上げている。

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【第42回】ファンファーレで送り出したい全英チャンプ

2020年12月15日 公開

1999年の全英オープン覇者であるスコットランド出身のポール・ローリーが、51歳になった今年、レギュラーツアーからの引退を表明すると、米メディアから発信された記事には、こんな見出しが躍った。「ノー・ファン(観客は無し)、ノー・ファンファーレ(ファンファーレも無し)」

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【第39回】メジャー・チャンプの恩返し

2020年09月15日 公開

米ツアーの最終戦、ツアー選手権の開幕前日には、毎年、会場のイーストレイクGCでペイン・スチュワート・アワードの表彰式が行なわれる。古くからのゴルフファンはご存じだと思うが、優しく楽しい人柄ゆえに誰からも愛されていたスチュワートは、1999年10月、飛行機事故で突然、この世を去った

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