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2025.03.03 19:16:25

親子サッカー会場で意識失った男性、コーチ・保護者がAED連係プレー…命救った6人に感謝状

 茨城県日立市消防本部は2日、AED(自動体外式除細動器)を使い、迅速な連携プレーで、倒れた50歳代の男性の命を救ったとして、6人に感謝状を贈った。

 男性が突然倒れたのは1月12日午前。日立市みなと町のグラウンドで行われたサッカー少年団の親子による試合形式の練習に参加し、終えた時だった。

 コーチの三浦淳一さん(51)が、駆け寄って声をかけたものの意識がない。横向きにして気道を確保しながら、周囲に119番を頼んだ。

 近くの久慈交流センターに保護者の一人、石井麻子さん(37)が駆け込んだ。職場で救急の講習を受けた経験があり、センターにAEDがあることも知っていた。

 もう一人のコーチ、前野豊さん(68)は防災士の資格を持つ。石井さんとともにAEDの電極パッドを男性の胸に貼っていく。「ショックが必要です」と音声ガイドが心肺停止の状態を伝えた。

 AEDを使用すると、反応があり今度は前野さんと保護者の西岡吉久さん(56)が交代で心臓マッサージを続け、通報から8分後に到着した救急隊に引き継いだ。男性は病院へ搬送され、現在は後遺症もなく社会復帰したという。

 市消防本部は、この4人を含む6人に感謝状を贈った。前野さんは「救命講習を受けていたことが生きた」と振り返った。

 市内では公共施設約170か所とコンビニ72店舗にAEDが置かれている。1994年以降、延べ約8万2000人が救命講習を受けている。

2025.02.28 12:23:36

高額療養費の負担上限引き上げ、石破首相が「再検討」表明へ…「凍結」主張の立憲民主に配慮

 政府・与党は27日、医療費が高額になった場合に患者の負担を抑える「高額療養費制度」について、自己負担の上限額引き上げを再検討する方針を固めた。石破首相が28日の衆院予算委員会で、立憲民主党の野田代表の質問に対して方針を表明する方向だ。

 複数の政府・与党関係者が明らかにした。予定通り今年8月に引き上げを実施して2026年度以降の対応を改めて検討する案が政府・与党内で出ている一方、開始時期の延期論もある。与野党で協議体を設けて制度のあり方を議論する案も浮上している。

 上限額の引き上げには、患者団体などから批判が出ている。政府はすでに長期治療が必要な患者を巡って方針を一部見直す考えを示したが、立民はさらに引き上げの凍結を求めている。

 政府・与党は、衆院予算委員長のポストを握る立民に歩み寄ることで25年度政府予算案の委員会採決の環境を整えたい考えだ。立民の重徳政調会長は27日、自民、公明両党の政調会長と国会内で会談し、改めて凍結を求めた。

 政府は上限額の引き上げについて、今年8月から27年8月に3回に分けて年収や年齢に応じた区分ごとに行う予定を示している。年収約510万~約650万円の場合、上限の基準額は現行の月約8万円から約11万3000円に増える。

 一方、厚生労働省は今月、引き上げ方針を一部見直し、長期治療が必要な患者については、1年間のうち3回上限額を超えた場合、4回目以降は上限額を現行水準に据え置くことを決めた。

2025.02.26 19:37:44

高額療養費の自己負担引き上げ「凍結」を…日本乳癌学会が緊急声明「受診控えにつながり悪影響」

 医療費が高額になった場合の患者の自己負担を抑える「高額療養費制度」を巡り、日本乳 (がん) 学会は26日、負担上限額引き上げの凍結を求める緊急声明を発表した。声明では専門家の立場から「受診控えにつながり、患者の予後改善に悪影響を及ぼす可能性がある」と強調した。

 声明によると、乳がん治療は手術だけでなく、術前術後の薬物療法や放射線療法との組み合わせが主流で、高額になる。他のがんよりも比較的若い現役世代で発症しやすいとする。同学会理事の佐治 重衡しげひら ・福島県立医大教授は「現行の制度でも、子供の学費確保などの理由で治療をためらうケースが目立つ。現役世代の負担が更に増えると、適切な治療が提供できなくなる」と話している。

 2021年度の高額療養費は約2兆8500億円で、総医療費約45兆円の6・3%だ。緊急声明では、医療費の抑制は必要だとした上で「他の医療費の見直しによって対応が可能だ」とした。

 がん関係の学会では、日本胃癌学会、日本緩和医療学会、日本がんサポーティブケア学会なども26日、引き上げの見直しや丁寧な議論を求める声明を発表した。様々ながんの専門医でつくる日本癌治療学会や日本臨床腫瘍学会も準備を進めている。

2025.02.26 16:43:10

はしかと風疹の混合ワクチン不足…迫る接種期限、就学前の子が公費負担で受けられない事態も

 麻疹(はしか)と風疹の混合ワクチンが不足し、小児科クリニックなどで接種を受けられないケースが起きている。メーカーの出荷停止によるもので、日本小児科医会の調査では、希望した量のワクチンを入手できない医療機関が5割に上った。4月に就学する子どもや成人男性の定期接種は3月末で期限を迎えるため、現場は対応に苦慮している。

 横浜市港南区の「上大岡こどもクリニック」では、昨夏からワクチンの納入の減少が続いている。子どもの定期接種は、1歳で接種する「第1期」と就学前の1年間に接種する「第2期」がある。同クリニックは、新規予約を制限し、かかりつけの患者の第1期を優先している。佐藤和人院長は「第2期の2、3月の駆け込み需要に対応したいが、なかなか難しい」と明かす。

 同会が1月に実施したアンケート調査では、回答した438医療機関のうち48%が注文したワクチンを十分確保できず、17%が第1期で予約を中止・制限していた。同じ地域でも、注文数を確保できる医療機関と、できない医療機関が混在していた。調査をまとめた同会の峯真人理事は「このまま3月末を迎えると、定期接種を受けられない子どもが出てくる。接種率が下がる恐れもある」と指摘する。

 原因には、メーカー3社のうち1社が、ワクチンが承認規格の水準に達していないとして、昨年1月に自主回収を開始。その後、出荷を停止したことがある。厚生労働省は、出荷を停止したワクチンを扱う卸業者から購入していた医療機関が影響を受けたとの見方を示す。

 成人では、風疹ワクチンの接種機会がなかった1962年4月2日~79年4月1日生まれの男性を対象にした「第5期」の定期接種が行われている。免疫の有無を調べる抗体検査の無料クーポン券は原則2月末、接種は3月末が期限だ。

 厚労省の担当者は「残る2社の供給で例年と同程度の量を確保している」とするが、NPO法人「VPD(ワクチンで防げる病気)を知って、子どもを守ろうの会」理事長の菅谷明則医師は「数字の上で足りていても、現場で確保できず接種したい人が受けられないことが『ワクチン不足』だ。国の責務として円滑な接種に必要な措置を講じるべきだ」と訴える。

2025.02.25 19:06:38

4党提出の不妊治療ルール定めた法案、「出自知る権利が保障されていない」…当事者団体が声明

 第三者から提供された精子や卵子を使う不妊治療のルールを定める特定生殖補助医療法案について、第三者の精子提供で生まれた当事者でつくる「非配偶者間人工授精で生まれた人の自助グループ」が25日、東京都内で記者会見を開き、「生まれてきた子どもの出自を知る権利が保障されていない」とする声明を発表し、再考を求めた。

 法案は5日、自民、公明、日本維新の会、国民民主の4党が参院に共同提出した。子どもは18歳以降に、提供者の情報を開示請求できるが、身長、血液型、年齢など個人を特定しない情報以外は、提供者の了解が必要とした。これに対し、声明では「出自を知る権利の主体が提供者側にある」「開示請求できる年齢が18歳以降に一律で制限されている」などの問題を指摘した。

 この日の会見には当事者5人が参加。20歳代女性は「子どもにとって、提供者の存在は、親とは別の大きな存在だ。誰かに制限されることなく、自分のルーツを探れる機会を奪わないでほしい」と訴えた。石塚幸子さん(45)も「自分のルーツに関心を持つことは自然なこと。子どもたちが何を望んでいるか、もっと知った上で法律を考えてほしい」と要望した。

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