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2024.07.25 18:04:48

近隣自治体で「若い住民の奪い合い」に…出生数増えても「自然減」加速で追いつかず

 総務省が24日発表した住民基本台帳に基づく人口で、日本人は過去最大の減少となった。各自治体は子育て施策の充実などで若い転入者を増やして出生数の増加につなげようとしているが、加速する人口減に歯止めをかけられていない。(水戸支局 成海隆行、前橋支局 乙藤秀行)

 茨城県南部の阿見町は、転入が転出を上回る「社会増」が445人で、全国の町村で最多だった。

 町内では近年、JR常磐線の駅や圏央道のインターチェンジ周辺で宅地開発が進み、首都圏への交通の便の良さなどから子育て世帯を中心に移住が進む。子ども医療費無料や病児・病後児保育など子育て支援策も充実させ、人口は昨年5万人を突破。町は市制施行の準備もしている。

 2年前に同県北茨城市から引っ越した会社員の男性(26)は「どこに行くにも便利で暮らしやすい」と語り、妻で看護師の女性(27)も「安心して子育てできる」と話す。

 ただ、茨城県全体では1341人の「社会減」で、転出者の方が多い市町が目立つ。208人の社会減だった県東部の鉾田市の横田清泰・副市長は「子育て支援や移住者の受け入れ策といった近隣間の競争が激しくなり、住民の奪い合いになっている」と指摘する。

 人口減対策を含めて政府が2014年に始めた地方創生の取り組みは今年で10年を迎えた。全国で移住者増加などに向けた施策の充実が図られ、成功事例も出ているが、死亡数が出生数を上回る「自然減」は加速度的に進み、社会増が目立ちにくくなっているのが現状だ。

 民間有識者らでつくる「人口戦略会議」が4月に公表した報告書で鉾田市は、50年には若年女性人口が50%以上減り「消滅可能性がある」と指摘された。

 社会増が進む阿見町ですら、50年の若年女性人口の減少率は20~50%に及ぶと予測される。千葉繁町長は地元出身の若者の流出に頭を痛めており「進学などで町外に出ても、いずれ町に戻って定住してくれる施策を検討したい」と語る。

 中央大の松浦司准教授(人口経済学)は「移住者の奪い合いは必ずしも悪いことではない」とした上で、「社会増の状況をうまく活用して自治体間連携を進めて地域全体の活性化を図り、出生数増につなげるべきだ」と指摘している。

外国人増加続く

 一方、日本人とは対照的に、国内の外国人数は増加の一途をたどっている。

 都道府県別にみると、人口に占める外国人住民の割合は、東京都をトップに、愛知県、群馬県と続く。特に、群馬県大泉町は外国人が8306人と全国の町村で最も多く、自然増も73人と最多だった。

 同町では1990年代以降、南米系外国人の移住が進み、近年は技能実習生なども増えたことで人口に占める外国人は2割と、定住化も進む。町は外国人住民への対応を充実し、来年度から県内で初めて外国人の正規職員を採用できるようにした。

 外国人の増加率では熊本県がトップとなり、前年比24・18%の増だった。台湾積体電路製造(TSMC)の工場が建設された熊本県菊陽町では、外国人の社会増が455人と目立った。

2024.07.25 15:24:33

大海原に22時間、乗員・乗客121人やっと上陸…航行不能のジェット船「常に揺れている状態」で体調不良続出

 千葉県南房総市の野島崎沖で航行不能となり、海上保安庁の巡視船などにえい航されていた東海汽船(東京)のジェット船「セブンアイランド愛」(約280総トン)は25日午前5時45分頃、出港から22時間後に伊豆大島・岡田港に到着した。同社によると、乳幼児を含む乗員・乗客計121人にけがはなかったが、複数人が体調不良を訴えた。下船した乗客らは疲れた表情を浮かべていた。

 「やっと着いた。常に揺れている状態で、気分が悪かった」。家族4人で伊豆諸島・式根島を訪れる予定だった神奈川県厚木市の団体職員の男性(50)は、そう吐露した。

 男性によると、船は大きく揺れ、 嘔吐おうと をするなど体調を崩す人が続出。乗客らは複数の席にまたがって横になったり、床に段ボールを敷いたりして過ごしていた。24日夕に食料や水を支給されたが、男性は「飲み物を口にするのがやっとだった」と話した。

 同社や第3管区海上保安本部(横浜市)によると、船は24日午前7時45分に東京・竹芝桟橋を出港。同10時5分に伊豆諸島・式根島に、同25分に新島に到着する予定だった。しかし午前9時10分頃、船から同社に「一部のタービンが回らない」と故障を知らせる連絡が入った。同社は船長と連絡を取りながら自走を試みたが、断念。同10時頃、野島崎沖の南西約17キロ地点を航行中、船長が海上保安庁に「油が漏れて油圧が低下し、かじがきかない」と118番した。

 その後、同庁の巡視船が午後0時25分頃から、停留できる40キロ超先の伊豆大島に向け、えい航作業を開始。しかし、ロープが切れ、民間のタグボートに切り替えた。その後、ロープがスクリューに巻き込まれるトラブルが発生し、再び別の巡視船に交代した。

 その間も船は少しずつ東に流され、午後6時時点で岡田港から東に約50キロ地点にいた。同8時頃からはさらに別のタグボートが引き継ぎ、岡田港に着いた時には夜が明けていた。

 男性の娘で会社員の女性(21)は「ロープが切れた時は陸が遠くなったと絶望した。大きな波がくると、またロープが切れたのではないかと思い、気が休まらなかった」と話した。

 船は全長約27メートル、幅約8・5メートルで、定員254人。1980年に建造され、2002年から同社での運航を開始した。ジェット船はジェットエンジンで海水を噴き出し、空気の代わりに海水から揚力を得て、船体を海面から浮かして航行する。

 元第3管区海上保安本部長で日本水難救済会の遠山純司理事長は「老朽化で圧力がかかりやすい油圧系統の部品に亀裂などが生じた可能性がある」と指摘。「ジェット船の船体は軽く、しけの海にお わん が浮いているような状態だった。波と風の抵抗を受けやすく、ロープに瞬間的な力が加わって切れてしまったのだろう。えい航は速力を落として、慎重に進める必要があった」との見方を示した。

 同社によると、船の点検は毎日行っており、今回も異常はなかったという。同社は乗船料を全額返金する方針。海保が今後、航行不能になった原因を調べる。

 

2024.07.24 15:26:07

熱中症対策、生徒死亡を教訓にAIリスク判定…専門保険の加入は過去最多9万件

 今夏は記録的な暑さとなり、熱中症リスクが増している。過去に起きた痛ましい事故などを教訓に、学校や企業ではAI(人工知能)によるリスク判定やリモートワークの活用などの対策が進む。

 18日午後、山形県米沢市立第二中の体育館。気温30度超の暑さの中、部活動に来た生徒らは、熱中症リスクを判定するタブレット端末に顔を映し、「ほぼ安全」を確認してから館内に向かった。男子バスケットボール部の3年男子生徒(14)は「事前にリスクが分かり、対策もしやすい」と話した。

 AI端末はポーラ化成工業(横浜市)が開発した。顔色や表情などから、熱中症が起こりやすい体調(疲労、寝不足、紅潮、発汗)かどうかをAIで推定。気温や湿度などに基づく「暑さ指数」も加味し、リスクを4段階(危険、注意、やや注意、ほぼ安全)で示す。3月から提供を始め、建設、製造業などの約200社が導入しているという。

 米沢市は今月、市内の全7中学校に試験導入した。きっかけは昨年7月に起きた市立中1年の女子生徒の死亡事故。運動部活動からの帰りに熱中症の疑いで倒れ、病院で亡くなった。市教委は「様々な対策を駆使し、命を守り抜く必要がある」と危機感を強める。

 柔軟な働き方で猛暑に備える企業もある。「熱中症対策リモートワーク推奨デー」を導入するのは、埼玉県新座市のスマホ用アクセサリー製造のトリニティ。暑さ指数が基準以上になると、社員は在宅勤務を選べる。

 導入は2022年7月。前月に会社前で高齢女性が暑さで倒れ、社員が救助する出来事があり、星川哲視社長は社員にも「身に迫る危険」が及んでいると痛感、推奨デー導入を決めた。22、23年の実施は計3日だったが、今年はすでに4日に上り、同社広報は「今夏は災害級の暑さ。社員の健康を第一にしたい」と強調する。

手持ち扇風機は35度以上で「逆効果」

 熱中症を防ぐには、個人の備えも不可欠だ。近年は屋外で手持ちの小型扇風機を使う人が増えているが、製造する「エレコム」(大阪市)は「35度以上だと逆効果」と注意を促す。熱風で汗の蒸発が早まり、かえって熱中症になりやすいという。

 熱中症専門の保険も注目されている。住友生命保険の子会社が2022年に提供を始めた「熱中症お見舞い金保険」は、1日または1か月単位で加入でき、入院に最大3万円、点滴治療に同1万円が支払われる。加入件数は22年約6・3万件、23年約5・6万件だったが、今年はすでに約9万件に上るという。

熱中症警戒アラートは倍増

 今年に入り、環境省と気象庁による「熱中症警戒アラート」の発表数(4月24日~7月21日)はのべ363件に上り、昨年同期間(のべ195件)よりほぼ倍増している。総務省消防庁のまとめでは、熱中症の救急搬送(4月29日~7月21日)も3万4547人で、昨年同期間(3万1502人)を上回るペースだ。

 今後も異例の暑さが続く見通しで、気象庁は22日、西・東日本では8月5日まで10年に1度程度の著しい高温になる可能性が高まっているとして「早期天候情報」を発表。以降も平年より暑くなると見ている。

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2024.01.30

PRタイムズへのプレスリリース開始

1月30日より、PRタイムズにてe-doctor PRESSのプレスリリースを掲載しております。本サイトリリースに至る経緯やサイトのコンセプトなどの詳細を記載しておりますので、ぜひご覧ください。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000134188.html

2024.01.18

令和6年能登半島地震について

元日に発生した令和6年能登半島地震に被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。 今も度重なる余震が続き、皆さまのご無事を心からお祈りします。 被災された地域において、一日も早い復興をお祈り申し上げます。

2023.12.29

年末年始のお知らせ

拝啓 師走の候、ますますご健勝のこととお喜び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。

さて、株式会社リンクスタッフでは年末年始の休業日につきまして、下記のとおり休業日とさせていただきます。
皆様には大変ご迷惑をおかけいたしますが、ご了承いただきますようお願い申し上げます。

敬具

■年末年始休業日
2023年12月29日(金)~2024年1月3日(水)

※2024年1月4日(木)より、通常営業を開始いたします。
※お問い合わせにつきましては、2024年1月4日(木)以降ご連絡させて頂きます。

2023.12.28

サイトリリースのお知らせ


平素は格別のお引き立てを賜り誠にありがとうございます。

この度、株式会社リンクスタッフは医学生・若手ドクター向けのコンテンツサイト「e-doctor PRESS」を公開いたしました。

医学生・ドクターの皆様へのサービス向上に努めるべく、コンテンツの充実をはかってまいりたいと存じます。
今後とも、どうぞ宜しくお願い申し上げます