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2024.11.22 15:09:46

大分市立の小・中・義務教育学校、来年度から夏休み7日間延長…熱中症対策や児童・教職員の負担軽減

 大分市教育委員会は来年度から、市立小中学校と義務教育学校の夏休みを7日間延長し、8月31日までとすることを決めた。子どもの熱中症リスクの軽減に加え、授業時数の削減による児童生徒や教職員の負担軽減が目的。これにより、夏休みは35日間から42日間となる。

 20日の市教育委員会会議で、市立学校管理規則の一部改正を承認した。市教委によると、市立校の現在の夏休みは7月21日~8月24日。ただ、近年は夏場の気温上昇が顕著で、体育の授業を別の授業に変更するといった対応を余儀なくされている学校もあったことなどから、期間の見直しを検討していた。

 また、市立校の今年度の平均授業時数は、学習指導要領が定める標準時数を小中学校ともに上回っている。このため、児童生徒や教職員の負担軽減の狙いもある。

 授業時数が足りない場合は、学校行事を見直すことで対応する。春休み(3月27日~4月7日)と冬休み(12月25日~翌年1月7日)は変更しないという。

 市教委学校教育課は「子どもの安全安心やゆとりある家庭生活につながることを期待している」としている。

2024.11.22 11:18:44

「がん免疫療法」のカギとなるたんぱく質発見、働き抑えると副作用軽減の可能性…大阪大

 「がん免疫療法」の安全性を高めるカギとなるたんぱく質を、マウスを使った実験で突き止めたと、大阪大のチームが発表した。このたんぱく質の働きを抑えれば、がんを攻撃する免疫細胞が活性化する一方、副作用は軽減できる可能性があるという。論文が22日、科学誌サイエンスに掲載される。

 免疫細胞には、ウイルスやがんを攻撃して体を病気から守る「キラーT細胞」などのほか、逆にキラーT細胞などの働きにブレーキをかけ、過剰な免疫反応を抑える「制御性T細胞(Tレグ)」も存在する。がん免疫療法では、これらの免疫細胞に働きかけ、効果的にがんを攻撃させる複数の薬が開発されているが、全身で炎症が起きるなどの副作用が出やすいことが課題だ。

 阪大の山本雅裕教授(免疫学)らは、がんになったマウスの体内で、特にがんとの関係が深く、キラーT細胞などの攻撃からがんを守る特殊なTレグが増えることに着目。詳しく調べた結果、がんの内部の細胞が「PF4」というたんぱく質を分泌し、特殊なTレグが増えることがわかった。

 がん細胞を移植したマウスにPF4の働きを抑える薬を与えると、特殊なTレグは減少し、がんが大きくなるのも抑えた。このTレグはがん患部に集中していると考えられ、薬を与えても体重が減少するなどの強い副作用はみられなかったという。

 国立がん研究センターの西川博嘉分野長(免疫学)の話「特殊なTレグができる仕組みを突き止めたことは有意義だ。今後は人で効果があるかどうかや、がんの種類によって影響に違いがないかどうかを確かめる必要がある」

2024.11.21 13:37:51

高額療養費制度、厚労省が自己負担の上限引き上げ案を提示…現役世代の負担軽減狙い

 厚生労働省は21日午前、医療費が高額になった場合に患者の自己負担を一定額に抑える「高額療養費制度」を巡り、自己負担の上限を引き上げる案を示した。具体的な引き上げ幅は盛り込まず、「一定程度の引き上げ」と明記したほか、年収に応じた区分を細分化する案も検討していく。

 社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の医療保険部会に提示した。厚労省は上限額を引き上げる案を部会で議論し、年末までに結論を得たい考えだ。早ければ2025年夏からの実施を見込むものの、自己負担が増える人から反発も予想される。

 高額療養費制度は、1か月あたりの自己負担の上限額を超えた場合に超過額が払い戻される仕組み。70歳以上かどうかや、年収によって区分されており、高齢者や低所得者は低く設定されている。

 現行制度は、70歳未満では五つに区分されている。これを細分化して増やすことで、支払い能力に応じた負担を求めたい考えだ。年収が低い区分の引き上げ率を抑制することも検討する。

 政府は、全ての世代が負担能力に応じて支え合う社会保障の構築を目指しており、自己負担の上限額を引き上げることで、現役世代の保険料負担を軽減する狙いがある。

 厚労省は引き上げの理由として、賃上げなどを通じて世帯収入が増加していることや、物価上昇が続く中、現役世代を中心に負担軽減を求める声が多いことを挙げている。

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