医療ニュース 2024.01.29

港区白金の病院跡地ビルの売買で1億円脱税容疑、実質経営者と公認会計士を告発

 法人税1億円余りを脱税したとして、東京国税局が不動産会社「白金メディカルサポート」(東京都港区、解散)の実質経営者(82)と、公認会計士(65)を法人税法違反容疑で東京地検に告発したことがわかった。

 関係者によると、同社は港区白金の再開発で病院跡地に建てられたビルの権利の売買などで多額の利益を上げたが、架空の外注費を計上するなどの手法で、2021年8月期までの2年間に計約4億3700万円の所得を隠し、法人税約1億700万円を脱税した疑いがある。

 架空の外注費を取引先に支払った上でバックさせていたという。隠した所得は、実質経営者の口座や、実質経営者が代表取締役を務める別法人の金庫で管理していたとみられる。公認会計士は、不正と知りながら白金メディカルサポートの税務業務を担っていたという。

 取材に対し、実質経営者は「国税局の指導に従い、修正申告した。今後は適切に申告納税する」、公認会計士は「職業会計人としての責任を感じている」と答えた。