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3d printing human tissue?

人体組織を3Dプリント?

3D Printing Nerd(アメリカ)12:25

病気研究と薬剤発見のために人間の組織を3Dバイオプリントすることについてです。国立衛生研究所(NIH)がこのプロジェクトに取り組んでおり、クリスティがその技術について説明しています。

3Dバイオプリンターで“人体の組織を印刷する”最先端研究の現場

3Dプリンターで人間の組織を“印刷”して病気や薬の研究に活用する——そんな未来の医療がすでに動き始めています。

本動画では、米国NIH(国立衛生研究所)の研究チーム「NCATS」が、血管、皮膚、腫瘍モデルなどを3Dバイオプリンターで作成し、ドラッグディスカバリーや毒性評価に活用する取り組みを紹介。

90%の薬が臨床で失敗する現状を変える手段として、**「より人間に近い組織モデル」**を作る研究がどこまで進んでいるのかがわかる内容です。




思考で操作する医療デバイスの現在

研究チームは、従来の2D培養では再現できない生体反応を補うために、細胞を3D環境下で組織化する技術を開発。

3Dバイオプリンティングにより、細胞を高精度に配置し、層状に重ねることで、免疫系・血管構造・腫瘍細胞などを含む複雑なヒト組織が再現されます。 この技術により、薬の毒性や効果をより正確に評価でき、臨床試験での失敗率を下げることが期待されます。




「血管も自分で形成される」細胞の力を活かすプリンティング

血管(血管内皮)モデルの構築では、細胞を“血管の形そのもの”に印刷する必要すらなく、細胞が3D環境に置かれたことで自発的に管状の構造(ルーメン)を形成。

この“細胞に本来の仕事をさせる”アプローチが、ヒト組織に近い生理機能の再現につながっています。

運動皮質の活動をマッピングし、動作前の信号から「これから何をしようとしているのか」を予測する技術は、将来の麻痺患者支援に直結する可能性を示しています。



搭載技術の多様化 ― 医工連携の結晶

プリンターには、複数種のプリントヘッド(インクジェット型、溶融押出型、電界スピン型など)が搭載され、生体材料ごとに最適な方式を使い分け。

温度・圧力・ノズル径を独立制御しながら、細胞ダメージを抑えて造形できる点が“医療用途のプリンター”ならではのこだわりです。皮膚組織を96ウェルプレートに大量生産して数千の化合物を試験するなど、創薬現場での応用が現実に近づいています。


「いつか臓器を丸ごと3Dプリントできるのか?」という問いに、研究者が真剣に挑んでいる最前線がわかる動画です。
創薬・再生医療・腫瘍モデル研究に関心がある医師にとって、3Dバイオプリンティングが医学研究をどう変えるかを短時間でイメージできる内容になっています。

未来医療の一端を覗いてみたい方に、強くおすすめの一本です。

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