The common virus that can wipe away your memories
記憶を消し去るありふれたウイルス
単純ヘルペスウイルス、脳組織を攻撃して炎症を引き起こす可能性があります。これは、新しい記憶を形成することができない前向性健忘症を含む記憶障害につながる可能性があります。
記憶が消えるウイルス ― 脳炎がもたらす“もう一つの人生”

オーストラリアで実際に起きた、記憶を失った2人の女性の物語。原因は、私たちの多くが体内に持つ“単純ヘルペスウイルス”が脳を侵したことでした。家族も自分もわからない――そんな状態から再び「生き直す」姿を追ったドキュメンタリー。
医学的にも興味深く、人間の記憶と脳の回復力について考えさせられます。
記憶を奪ったウイルス性脳炎

旅行先から帰国したニコールさんは、突如として自分の名前も家族の顔も思い出せなくなりました。
原因は「単純ヘルペスウイルス」が脳に感染し、記憶を司る神経を破壊したため。アルツハイマーとは異なり、進行はしないものの、数分で記憶が消えてしまう状態が続きます。
失われた「つながり」を取り戻す日々

もう一人の患者クレアさんも、同じウイルス性脳炎で6年間記憶障害と闘ってきました。夫や子どもの顔を思い出せず、毎日「誰と暮らしているのか」を再確認しながら生活します。
それでも、家族と共に少しずつ“関係”を再構築していく姿が印象的です。
記憶を呼び覚ますテクノロジー

研究者たちは「SenseCam」という小型カメラを使い、患者が自分の一日を振り返ることで記憶を刺激する試みを進めています。
脳画像では、この装置を使うと記憶想起に関わる領域が再び活性化する様子も。医学とテクノロジーが記憶の回復を支える希望が見えてきます。
「ただの風邪ウイルス」が脳を変えてしまう――その医学的リアリティと、人間の再生力を描く感動のドキュメンタリーです。
脳神経や感染症に携わる医師の方にこそ見てほしい一本。忘れること、思い出すこと、そのすべての尊さを思い出させてくれます。
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