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Scientists Gave Human Brain Cells to a Rat. Why?

なぜ科学者は人間の脳細胞をラットに与えました。

Ihm Curious(アメリカ)8:52

科学者たちが、実験室で培養されたヒト脳オルガノイド(ミニ脳)を赤ちゃんのラットに移植する研究について紹介しています。

人間の「ミニ脳」をラットに移植!?脳研究の最前線に迫る

スタンフォード大学の研究チームが、人間由来の“ミニ脳(脳オルガノイド)”をラットに移植。その結果、ラットの脳とつながり、感覚を共有し、行動までもコントロールできることが明らかになりました。

発達障害や希少疾患の研究、さらには新たな治療法開発につながる可能性を秘めたこの実験は、脳科学と医学の未来を大きく広げています。




ミニ脳とは?

研究に使われた「脳オルガノイド」は、皮膚細胞などから作られる数ミリ大の“ミニ脳”。

培養皿の中でも神経回路を形成しますが、血管や環境がないため成長には限界があります。そこで研究者は、このミニ脳を生きたラットの脳へ移植し、自然な血流や神経ネットワークの中で発達させました。すると通常の培養よりも大きく成長し、人間特有の遺伝子発現まで確認されました。


感覚と行動をつなぐ

驚くべきことに、この移植されたミニ脳は、ラットのひげ(重要な感覚器官)が触れられたときに反応。

さらに光を使った「光遺伝学」で刺激すると、ラットは“水を飲む行動”を学習しました。つまり、移植した人間の神経細胞が、ラットの感覚と行動をつなぎ、報酬行動をコントロールできたのです。






脳疾患研究への可能性

研究チームは、この方法を使い、希少疾患「ティモシー症候群」のモデルも作成。従来の培養だけでは見えなかった神経の異常が、ラット脳とつながった環境下で初めて確認されました。

こうした“in vivoモデル”は、発達障害や神経疾患の理解・新規治療法開発に大きく役立つ可能性があります。




人間の脳細胞がラットの行動を左右する——まるでSFのような研究が、現実に進んでいます。臨床現場にいる医師の皆さまにとっても、将来の治療選択肢を広げるかもしれない画期的な実験です。ぜひ動画をご覧いただき、脳研究の最前線を体感してください。

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