医療ニュース 2025.03.28
国際機関への関与減らすトランプ政権、WTOへの拠出金支払いを停止
【ロンドン=中西梓】ロイター通信は27日、米国が世界貿易機関(WTO)への拠出金支払いを停止していると報じた。「米国第一主義」を掲げるトランプ政権は、世界保健機関(WHO)からの脱退を表明するなど国際機関への関与を減らしている。
ロイター通信によると、今月4日に開かれたWTOの予算や運営を話し合う会議で、米国の代表団が2024年と25年の拠出金支払いを保留していると明らかにした。理由については、国際機関への拠出金見直しを進めているためだと説明したという。
WTOの予算の大半は、国際貿易でのシェア(占有率)に応じた加盟国の拠出金によって賄われる。WTOの24年予算は2億500万スイス・フラン(約351億円)で、うち米国の拠出金負担は11%を占め、加盟国では最も多い。
米国は第1次トランプ政権でも、紛争処理の最終審にあたるWTO上級委員会に対して委員選任を拒否しており、上級委の審理は停止している。