医療ニュース 2025.03.06
女性パラ選手特有の悩みも共有…月経痛をパラの男性強化担当者がセミナーで「体験」
障害がある女性アスリート特有の課題への理解を深めようと、日本パラリンピック委員会(JPC)が、各競技団体で強化を担当するハイパフォーマンスディレクター(HPD)らを対象にしたセミナーを開いた。
月経痛は女性アスリートのパフォーマンスに大きく影響するが、パラ競技の選手の場合、基礎疾患のために使える薬が限られるなど特有の問題がある。1月に行われたJPC女性スポーツ委員会のセミナーでは、産科医でもある能瀬さやか委員長が、月経の基礎知識について講義し、月経対策として5~6割がホルモン製剤を用いている海外のトップアスリートの事例などが紹介された。
数人ずつの班に分かれたグループワークも行われ、それぞれの競技のHPD同士が、選手の月経への対処の仕方について、悩みや解決策などを共有。「生理痛VR(仮想現実)デバイス」と呼ばれる特殊な機器を使って、男性のHPDらが生理痛を疑似体験した。
パラのHPDが一堂に会して学ぶ機会は初めて。日本パラ陸上競技連盟で知的障害クラスを担当する奥松美恵子HPDは、「生理は突然やってくるので、自閉的傾向がある選手だとスケジュールの変化には適応が難しい。グループワークで、あらゆるパターンを想定して、パニックへの対処法を作っておくといいとアドバイスをもらえたのも良かった」と話した。JPCでは今後もセミナーを開催する予定だ。(編集委員 川島健司)