医療ニュース 2025.02.28

高額療養費の負担上限引き上げ、石破首相が「再検討」表明へ…「凍結」主張の立憲民主に配慮

 政府・与党は27日、医療費が高額になった場合に患者の負担を抑える「高額療養費制度」について、自己負担の上限額引き上げを再検討する方針を固めた。石破首相が28日の衆院予算委員会で、立憲民主党の野田代表の質問に対して方針を表明する方向だ。

 複数の政府・与党関係者が明らかにした。予定通り今年8月に引き上げを実施して2026年度以降の対応を改めて検討する案が政府・与党内で出ている一方、開始時期の延期論もある。与野党で協議体を設けて制度のあり方を議論する案も浮上している。

 上限額の引き上げには、患者団体などから批判が出ている。政府はすでに長期治療が必要な患者を巡って方針を一部見直す考えを示したが、立民はさらに引き上げの凍結を求めている。

 政府・与党は、衆院予算委員長のポストを握る立民に歩み寄ることで25年度政府予算案の委員会採決の環境を整えたい考えだ。立民の重徳政調会長は27日、自民、公明両党の政調会長と国会内で会談し、改めて凍結を求めた。

 政府は上限額の引き上げについて、今年8月から27年8月に3回に分けて年収や年齢に応じた区分ごとに行う予定を示している。年収約510万~約650万円の場合、上限の基準額は現行の月約8万円から約11万3000円に増える。

 一方、厚生労働省は今月、引き上げ方針を一部見直し、長期治療が必要な患者については、1年間のうち3回上限額を超えた場合、4回目以降は上限額を現行水準に据え置くことを決めた。