医療ニュース 2025.01.22
資生堂の偽化粧品を販売容疑で逮捕、中国から客に直送…「健康被害のおそれも」と注意呼びかけ
資生堂の化粧品で人気ブランド「クレ・ド・ポー ボーテ」の偽物をインターネット上で販売したとして、大阪府警は、府内に住む男2人について、商標法違反と医薬品医療機器法違反の疑いで逮捕状を取った。22日、このうち1人を逮捕した。捜査関係者への取材でわかった。模倣品は中国から客に直送されていたといい、府警は、模倣品の違法販売が組織的に行われていた可能性もあるとみて調べる。
捜査関係者によると、男らは昨年5~6月、同ブランドの化粧下地「ヴォワールコレクチュールn」の模倣品2点をネットで2人に販売した疑いがある。
「クレ・ド・ポー ボーテ」は人気の高級化粧品ブランドで、模倣品は正規品(税込み7700円)より安く売られていた。健康被害は確認されていないという。
資生堂はホームページで、同ブランドなどの模倣品が出回っているとし、「効能や安全性の保証は一切できない。健康被害を引き起こすおそれもある」と注意を呼びかけている。
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消費者庁によると、通販サイトやフリーマーケットサイトなどで化粧品の模倣品が販売されるケースが相次いでいる。本物より安価だが、購入者から「使ったら肌が痛み、赤くなった。返品もできなかった」などの相談が寄せられているという。
同庁は「模倣品は衛生状態がよくない場所で作られていたり、粗悪な原料が使われたりしている可能性がある」と警告。担当者は「定価からかけ離れて安価で商品説明が不自然な場合などは注意してほしい」と話す。