医療ニュース 2024.10.17

アルツハイマー治療薬「レカネマブ」、オーストラリアの薬事当局が推奨せず…安全上のリスク考慮

 製薬大手エーザイは17日、米バイオジェンと共同開発した早期アルツハイマー病の治療薬「レカネマブ」について、オーストラリアの薬事当局「医療製品管理局(TGA)」が治療法として推奨しないとする初期審査の結果を公表したと発表した。

 TGAによると、脳の浮腫や微小出血が起こる頻度などの安全上のリスクを考慮し、臨床試験で実証された有効性が安全上のリスクを上回らないためとしている。エーザイは再審議を求める方針で、半年程度で結論が出る見込みだ。

 レカネマブは、米国や日本など8か国・地域で承認されている。一方、EUの薬事当局も承認に否定的な見解を示し、エーザイは再審議請求をしている。