医療ニュース 2024.10.01

東工大・東京医科歯科大が統合、「東京科学大学」発足…学生「研究分野広がるのはメリット」

 東京工業大学と東京医科歯科大学が統合して1日、東京科学大学が発足した。研究力や国際性などが国内最高水準である「指定国立大学法人」同士の統合は初めて。科学大は理工学と医歯学との「医工連携」で、新しい研究分野の開拓を掲げる。

 1日午前、科学大の大岡山キャンパス(東京都目黒区)では、新大学名の銘板にかぶせられていた「東京工業大学」の表示が外され、真新しい「東京科学大学」がお目見えした。

 新銘板の前で友人と記念撮影をしていた情報理工学院(学部・大学院に相当)1年の鈴木 日向ひなた さん(19)は「東京工業大の名前がなくなったのはさみしいが、研究できる分野が広がったのは大きなメリット。医療とAI(人工知能)の組み合わせなどに挑戦してみたい」と話した。

 一方、旧医歯大の湯島キャンパス(東京都文京区)に通う医学部2年の野呂 静流しずる さん(20)は「科学大発足という歴史的瞬間を学生として迎えられてうれしい。医工連携で、より多くの命を救えるようになると期待している」と話した。

 科学大は、東工大の理、工など6学院と、医歯大の医、歯学部で、学生約1万3000人が学ぶ。