医療ニュース 2024.07.26

平均寿命が3年ぶり上昇、コロナ死者の減少が影響…男性の世界順位は5位に後退

 厚生労働省は26日、2023年の日本人の平均寿命を発表した。男性は81・09歳、女性は87・14歳で、いずれも3年ぶりに前年を上回った。新型コロナウイルス感染による死者の減少が影響したとみられる。

 平均寿命は、1年間の死亡状況が今後も変わらないと仮定し、その年に生まれた0歳児が平均何歳まで生きるかを予測した数値。1947年から公表しており、2020年まで男性は9年連続、女性は8年連続で過去最高を更新していた。

 21年以降は、新型コロナによる死者が急増したことで、男女とも2年連続で前年を下回った。3年ぶりの上昇について、厚労省は、「コロナやがんによる死者が減ったことが要因」と分析。23年のコロナ死者数は3万8080人で、22年から約1万人減少した。

 海外の最新統計をもとにした国別の比較では、女性は4年連続で世界1位。男性はスイス、スウェーデン、ノルウェー、オーストラリアに次いで5位で、前年から順位を一つ落とした。