医療ニュース 2024.07.23

アマゾンが処方薬のネット販売に参入、スマホ注文で自宅に薬が…薬剤師の服薬指導も可能に

 アマゾンジャパンは23日、スマートフォンから処方薬を注文すると、自宅などに薬が届くオンライン薬局サービスを始めたと発表した。全国のドラッグストア約2500店舗と連携し、オンラインでも薬剤師の服薬指導を受けられる。糖尿病など継続的な治療が必要な中高年や、子育て世帯などの利用を見込んでいる。

 新サービス名は「アマゾン・ファーマシー」。導入するのは米国とインドに次いで3か国目となる。

 処方薬は、医師の診療を受けた後、薬局に処方箋を持ち込むなどして薬剤師の指導を受ける必要がある。

 新サービスには、ドラッグストア大手のウエルシアホールディングス(HD)やアインHDなど9社が協力。医療機関からデジタル化された処方箋をもらってアプリに登録すれば、オンラインで指導を受けられる。薬は指定先に配送してもらえ、店舗でも受け取れる。

 配送はドラッグストア側が担い、アマゾンは売り上げに応じて各社から手数料を得る仕組みだ。アマゾンジャパン消費財事業本部の前田宏・統括事業本部長は「電子処方箋やオンライン服薬指導の便利さを知ってもらいたい」と述べた。

 対面が原則だった診療や服薬指導は、コロナ禍で規制緩和が進んだ。医師のオンライン診療や、薬剤師のオンライン指導が解禁され、2023年1月からは電子処方箋の運用も始まった。