医療ニュース 2024.04.30

タミフルやガスターなど1095品目、患者の自己負担額引き上げへ…後発薬の使用を促進

 ジェネリック医薬品(後発薬)がある特許切れの先発薬について、厚生労働省は今年10月から、患者の自己負担額を引き上げる1095品目のリストを公表した。インフルエンザ治療薬「タミフル」や保湿剤「ヒルドイド」などが含まれている。安価な後発薬の使用を促し、医療費を抑制する狙いだ。

 後発薬は先発薬(新薬)の特許が切れた後、同じ有効成分で作られる。今回、引き上げ対象となるのは後発薬の発売から5年以上が経過したか、後発薬の使用割合が50%以上となった先発薬だ。

 リストには抗アレルギー薬「アレグラ」、止血薬「トランサミン」、胃腸薬「ガスター」、認知症治療薬「アリセプト」なども入っており、最も薬価が高いのは、抗がん剤「アリムタ」の注射用500ミリ・グラム(9万7951円)となっている。ヒルドイドはアトピー性皮膚炎などの治療に使われるが、美容目的の使用が問題視されたことがある。

 自己負担額は例えば、タミフルは1カプセル(75ミリ・グラム)の薬価が約206円で、後発薬の最高価格が約112円のため、3割負担の人だと、現在の約62円から約81円に上がる。

 対象品目のリストは、厚労省のウェブサイト( https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_39830.html )に掲載されている。