医療ニュース 2024.04.26

濃度1・5倍のBCGワクチン、香川の病院が8年間接種…看護師ら説明書確認せず

 香川県綾川町の陶病院は25日、結核を予防するBCG接種で約8年間にわたり、通常より1・5倍濃い濃度のワクチンを誤って投与していたと発表した。

 接種の期間は2016年4月頃~24年3月8日で、いずれも1歳未満で綾川町の630人、高松市や丸亀市など他の自治体の82人の計712人が受けていた。同院は誤って接種した人数は把握していないが、7割程度が該当するとしている。

 同院によると、ワクチンを準備する際、複数の看護師が0・15ミリ・リットルの生理食塩水でワクチンを溶かすべきところを、誤って0・1ミリ・リットルで希釈していた。ワクチンに添付された説明書を確認せず、前任者らの誤った説明のまま行っていたことが要因という。

 BCG接種では元々、まれにリンパ節の腫れやケロイドの形成といった副反応が起こるとされている。濃度が高まることで、副反応が出やすくなる恐れがある。ただ、一般的に接種から1年以上経過した場合、副反応が起こる可能性は極めて低いとしている。現状で体調不良などの報告は入っていない。

 また、ワクチンの効果には問題はなく、再接種の必要はないとしている。

 同院の大原昌樹院長は記者会見で「関係者の皆さまに多大なご心配をおかけしていることに心から反省している」と謝罪。今後は、看護師が説明書を確認し、相互確認を行うなど再発防止策を講じる予定。接種した人の自宅に謝罪の文章を送付しており、院内に相談窓口(087・876・1185)を設置した。