医療ニュース 2024.03.25

小林製薬の紅麹「サプリ以外で健康被害の可能性低い」、症状訴えは33人に拡大

 小林製薬は25日、 紅麹(べにこうじ) 成分入りのサプリメントを摂取した人に腎疾患などの健康被害が確認された問題で、入院者が20人増えて26人になったと発表した。症状を訴えた人は計33人になった。紅麹は食品の原料としても他社に供給しているが、サプリ以外で健康被害が出る可能性は低いとしている。

 同社によると、新たに確認された20人はいずれもサプリ「紅麹コレステヘルプ」を摂取していた。原因について、同社が意図しない成分が含まれていたとしている。これまでの調査で、この成分は2023年7~10月に製造したサプリに含まれていることも判明した。

 同社は23年、原料として紅麹18・5トンを生産した。このうちサプリ用として自社で2・4トンを使い、他社に6・9トンを供給した。食品用として出荷した残りの9・2トンには、この成分が含まれていないことを確認したという。

 他社への供給は食品メーカーなど52社に上り、自主回収が相次いでいる。

 消費者庁は25日、小林製薬に対し、機能性表示食品として同庁に届け出ているサプリの安全性を再検証し、来月5日までに回答するよう求めた。