医療ニュース 2024.03.14
SNS通じ犯罪被害の小学生、過去最多139人…スマホ利用の低年齢化が背景か
SNSを通じて犯罪に巻き込まれた18歳未満の子どもが昨年1年間で1665人に上り、このうち小学生が前年比25人増の139人と過去最多だったことが警察庁のまとめでわかった。小学生の被害者は10年前から約5倍に増えており、警察庁はスマートフォンの利用の低年齢化が背景にあるとみている。
警察庁によると、SNSがきっかけになった18歳未満の犯罪被害は昨年、高校生が713人(前年比120人減)、中学生が748人(同30人増)で全体の9割近くを占めた。
小学生の被害者は139人で前年より2割増え、2013年の28人の約5倍になった。約8割は11~12歳だったが10歳が15人、9歳が7人、8歳も9人いた。被害で最も多かったのは、児童ポルノ事件で72人に上り、自ら撮影した画像を送ってしまうケースが目立った。「不同意性交」が23人、「不同意わいせつ」も19人おり、被害は深刻だ。
内閣府の昨年度の調査では、10歳以上の小学生のスマートフォン利用率は、18年度の45・9%から22年度は59・5%に上昇している。
「インスタグラム」やオンラインゲームなどを通じて加害者と接触するケースが多く、警察庁は「子どものスマホ利用に注意を払ってほしい」としている。
一方、昨年の子どもへのわいせつ行為や買春などによる摘発は4418件(同274件増)だった。盗撮行為の処罰のため新設された性的姿態撮影処罰法違反事件では、被害者が20歳未満のケースが539件あった。