医療ニュース 2024.01.31

海外臓器あっせん、NPOに移植費用の全額1800万円を返還命令…東京地裁

 NPO法人「難病患者支援の会」(臓器移植法違反で有罪判決を受け、控訴中)に海外での臓器移植の仲介を依頼して手術を受けられなかった神奈川県内の男性(59)が支払った移植費用の返還を求めた訴訟の判決で、東京地裁(大竹敬人裁判長)は30日、NPOに約1841万円全額の支払いを命じた。

 判決によると、男性は2021年10月までにNPOと腎移植手術の契約を締結した。NPO側の案内で中央アジア・キルギスに渡ったが、病院で別の外国人患者が死亡する事故が発生したことなどから手術を受けられないまま帰国。22年8月、NPOが仲介した手術で臓器売買が行われた疑いを指摘した読売新聞の報道を知り、NPOを通じた海外移植をやめた。