医療ニュース 2024.01.26
救急活動中に指示従わず消防士長戒告…市の調査に「意見を具申しただけ」「覚えていない」
救急活動中の指示に従わなかったとして、埼玉県川口市は24日、東消防署新郷分署の男性消防士長(33)を戒告の懲戒処分とした。
発表によると、消防士長は救急隊員だった2022年5月20日午後、男性隊長(46)から80歳代女性への酸素投与を指示されたのに、「(二酸化炭素を十分に吐き出せない)CO2ナルコーシスになる恐れがある」などとして、従わなかった。翌21日未明にも、70歳代男性に酸素投与をする際、隊長が酸素ボンベのバルブが開いているかどうかを尋ねたのに、確認せずに「開いている」と返答した。2件とも隊長が対応し、傷病者に影響はなかった。
消防士長は同9月、隊長にどなられるなどし、一時休職した。隊長はパワハラ行為で訓告とされたが、それをきっかけに消防士長の問題行為が判明した。消防士長は市の調査に対し、酸素投与を行わなかった理由を「意見を具申しただけ」とし、バルブを確認しなかったことについては「覚えていない」などと答えたという。