医療ニュース 2024.01.17

中国の人口208万人減の14億967万人、出生率は建国以来最少…「人口減時代」突入か

 【北京=川瀬大介】中国の国家統計局は17日、香港、マカオを除く中国本土の総人口が2023年末時点で14億967万人となり、前年から208万人減少したと発表した。人口減は1961年以来、61年ぶりに減少に転じた2022年に続いて2年連続。出生数は7年連続して前年を下回った。中国は、本格的な人口減時代に入った模様だ。

 23年の出生数は902万人で、前年比54万人の減少だった。死亡数は1110万人で、人口の減少幅は前年の85万人から拡大した。人口1000人当たりの出生率は6・39人で、出生数とともに1949年の建国以来最少を更新した。

 65歳以上の人口は2億1676万人で、総人口に占める割合は前年から0・5ポイント増の15・4%。少子高齢化が進んでいる実態も浮き彫りになった。

 中国の人口減は、1979年に導入された「一人っ子政策」が2015年末に廃止されるまで続いたことによる影響が大きい。中国では人口減に危機感を強める 習近平シージンピン 政権の号令で、出産を奨励する補助金の支給など対策が打ち出されているが、歯止めがかからない状況だ。

 国連人口基金(UNFPA)の推計によると、中国は23年中に人口世界一の座をインドに明け渡したとみられている。