医療ニュース 2023.12.21

市販薬オーバードーズで救急搬送、札幌市で上半期394人…女性が7割以上・3週間以上の入院も

札幌市内で市販薬を過剰摂取(オーバードーズ)して救急搬送された人が、6月までの半年間に394人に上ることが、市消防局への取材でわかった。38%は10~20歳代の女性という。

市消防局によると、394人中、女性は295人と7割以上を占めた。年代別では20歳代(131人)が最も多く、うち約8割(105人)は女性。また、搬送者の約半数の200人が入院し、18人は3週間以上の入院を要する重症だった。

 市内のオーバードーズによる搬送人数は、2020年は658人だったが、22年は750人と増加傾向にある。今年の上半期も22年を上回るペースで推移している。

 市は「札幌こころのセンター」に依存症相談窓口(011・640・7183)を設け、祝日と年末年始(12月29日~1月3日)を除く月~金曜の午後1時から午後4時まで相談を受け付けている。匿名でも相談可能だ。センターの担当者は「飲まずにはいられない気持ちの不安定さが背景にあるかもしれない。気軽に相談してほしい」と呼びかけている。