医療ニュース 2023.12.14

英ネイチャー、「今年の10人」に阪大・林克彦教授を選出…iPS細胞用いた研究で注目集める

英科学誌ネイチャーは、科学分野の「今年の10人」に、iPS細胞(人工多能性幹細胞)を用いた研究成果で国際的な注目を集めた大阪大の林克彦教授(生殖遺伝学)らを選んだ。

林教授らの研究チームは今年3月、雄のマウスのiPS細胞から作った卵子を、別の雄の精子と受精させ、子どものマウスを誕生させたと同誌に発表した。人間への応用にはハードルが高いものの、性別の概念を変える可能性のある研究として評価された。

 林教授は、読売新聞の取材に「大変光栄に感じている。基礎研究の作業は本当に地道で、まだまだやるべきことがたくさんあるが、選出を励みに頑張りたい」とコメントした。

 また同誌は10人に加えて、科学の進歩に重要な影響を与えた存在として、対話型生成AI(人工知能)の「チャットGPT」を特別に選出した。