記事・コラム 2014.06.01

基礎から知る!骨粗鬆症の病態と治療

骨粗鬆症とはどんな病気なのでしょう?

骨粗鬆症とはどんな病気なのでしょう?

骨密度が減少し、骨が脆く骨折しやすくなる病気です

  • ・骨粗鬆症とは、骨に含まれるカルシウムなどが減り、骨強度が低下する病気です。
  • ・閉経後の女性や後期高齢男性に多い病気です。
  • ・背中や腰が痛む、背中や腰が曲がってくる、身長が縮んでくるなどの症状があります。
  • ・初期には目立った症状がないので気づかずに骨折したり、骨量の低下を指摘されてはじめて気づく場合が少なくありません。
  • ・重症になると、咳やくしゃみの衝撃でも背骨を骨折することがあります。また、背中や腰の痛み、太ももの付け根の骨折などにより、寝たきりになることもあります。『骨折・転倒』は、介護が必要となる主な原因のひとつです。(平成22年度国民生活基礎調査より)
  • ・背中や腰が曲がると、内臓を圧迫するので息苦しくなったり、逆流性食道炎により胸焼けがすることもあります。

加齢に伴って骨の量は減少します

骨量(骨密度)は20歳前後でピークに達します。40歳代半ばまではほぼ一定です。
50歳前後から多くの人では低下していきますが、女性では50歳代で急な低下がみられます。

  • ・若い人でも極端なダイエットや運動不足、ステロイド剤の服用などの影響で骨粗鬆症になることもあります。
  • ・長年の生活習慣(喫煙、アルコール・カフェインの多飲、日照不足など)が骨粗鬆症の原因となることから、生活習慣病との関連も重要と考えられています。

閉経後が大きな要因の1つです

女性ホルモンのひとつ、エストロゲンは、骨吸収を抑える作用があります。閉経により、エストロゲンの分泌量が減ると、骨吸収を抑える力が弱くなり、骨吸収が増加してしまいます。そのため、閉経後の女性では特に骨が脆くなりやすいのです。